300年の歴史を誇る成田祇園祭。 成田山新勝寺の門前９町が、競って山車や屋台を出します。 先導役の稚児たちが、錫杖をシャンシャンと響かせて巡行します。

最終日の「総引き」は、狭い参道の坂を曳き上がる勇壮な行事です。 各町の若衆が渾身の力を振り絞って曳き上げる姿は、大迫力です。

町衆は、二階から御祝儀を棒に挟んで、ひいきの山車に渡します。 軒先ぎりぎりに山車を寄せる技が、若衆たちの腕の見せどころです。 写真は花崎町の山車（人形は源義家）。

山車の前では、若者頭が笛と扇で指揮をとります。 山車の動きを決める大事な役で、成田の男の一世一代の晴れ舞台です。

祭りのクライマックスは「総踊り」です。 最終日の夕方、すべての山車と屋台が新勝寺の大本堂前に集まり、貫首様の御前でいっせいに踊りが始まります。 この後、法螺貝の音色に送られて、一台ずつ各町内へと戻って行きます。