高山田地区に370年余り受け継がれる伊勢系の獅子神楽で、春日神社の歳旦祭（元旦）と秋例祭（９月下旬）に神社境内で奉納されます。 初めに「降神の舞」で神々を招き、人神和楽の神楽へといざないます。

起源は、寛永年間（1624〜43）に、春日神社の遷宮記念で祭り囃子とともに奉納されたのが始まりと伝わります。 「悪魔払いの舞」は、幣束を手に四方を浄めて邪気を祓う舞です。

秋例祭では、神輿の渡御に先立って「降神の舞・悪魔払いの舞・招福の舞・太平謳歌の舞」が奉納されます。 写真は、五穀豊穣を象徴する鈴を手に、地区に福を招く「招福の舞」。

歳旦祭のみで演じられる「てまり数え歌」。 獅子が、可愛い仕草で「一つとせ　ひと夜あければにぎやかに　お飾り立てたり　松飾り」から「十二とせ　十二の神楽が舞い込んで　お笛や太鼓で　祝いましょう」までの十二曲を、地区の皆さんと一緒に歌いながら舞う楽しい演目です。

最後に、胴布を大きく広げ、四方を荒々しく踏み固めながら舞います。 獅子が近づくと、子どもたちは頭を噛まれまいと逃げ惑います。 この神楽囃子は、高山田神楽囃子保存会の皆さんが継承しています（町無形民俗文化財）。