江戸期の延享三年（1746）、佐倉藩主・堀田正亮が奉納した米40俵の返礼に神官が神楽を奉納したのがはじまりとされ、毎年２月第三日曜日に五所神社の仮設舞台で行われます。 写真は、天孫降臨の際、道案内をした猿田彦命の露払いの舞。

十二の場面が伝えられているので、十二面神楽とも呼ばれています。 写真は、神楽唯一の女神・鈿女命（うずめのみこと）。 岩戸に籠もった天照大神は、その美しい舞に惹かれて岩戸の扉を開けたとされています。

神社に伝わる神楽面は、「猿田彦・鈿女・荒神・岩戸之舞・八幡大神・秋之神・種蒔・恵比寿大神・手力雄大神・乙女・榊葉・神功皇后・春日明神・受食大神・出雲大神」の十五面。 写真は、怒った顔で棒を振り回し、激しく地を踏み叩きながら舞う荒神の四方固めの舞。

神楽は、大正年間に旧蓮沼村川面区の人々に伝承され、昭和50年（1975）からは川面区十二面神楽保存会の皆さんが継承しています。 写真の秋之神は、五穀豊穣を願い、鍬を持って田の耕作や代かきを表現するひょうきんな舞です。

この日は約２時間かけて、八座が舞われました。 最後は、出雲大神（須佐男之命）が天井に張られた〆縄を切り、舞い納めました（市無形民俗文化財）。